こんにちは。白須(しらす)です。
先日に続き、本日もシューケアについてお話します。
皆さん、靴の保管にはシューキーパーを入れていますか?
シューキーパーは入れるのと入れないのでは時間の経過とともに靴のクオリティーに大きな差が出てきます。靴は服みたいに洗濯すれば綺麗、というわけにはいきません。日々の積み重ねが少しずつ効いてくるのです。
今回はそんなシューキーパーが必要な理由と私が実際に使っているモノをご紹介したいと思います。
それではいってみましょう!
シューキーパーは革のひび割れを防ぐ
まず革靴にシューキーパーが必要な理由について解説していきます。シューキーパーを使うメリットは3つあります。
①履きジワを伸ばす
シューキーパーを使う最大の理由がこちらです。
革靴は履けば屈曲する箇所にシワが出来ますよね。この履きジワは深くなりすぎると見た目的に不恰好なだけでなく、シワを起点に革表面がひび割れてしまうこともあるんです。
原因はイロイロですが、履いたり脱いだりを繰り返すうちに、屈曲によるシワが深くなり、繰り返すといつかは負荷に革が耐えきれなくなり、表面が割れてしまいます。
他には履きジワは凹んでいるのでホコリが溜まりやすくなり、そのホコリが革から水分を奪い乾燥を促進させてしまう。などなどが原因になります。
シューキーパーを入れることにより、靴にテンションがかかりシワを伸ばしてくれます。こういったトラブルを未然に防いでくれるんですね。
②靴の型崩れを防ぐ
こちらは先ほどの履きジワに近い要素です。
靴って人間が履いて動きますよね。革はだんだんと伸びていくものなので気づかないうちに靴の形が歪んでしまうこともあります。
シューキーパーを入れることにより、靴内部から形を支え、歪んでしまうことを防ぎます。
③靴内部を乾燥させることにより、カビを防ぐ
こちらは木製のシューキーパーに限ることです。
人は全身から汗をかきます。そして、足の場合はそれを吸収するのが靴になります。人は1日にコップ1杯分もの汗を足から出すなんてことも聞いたことがありませんか?つまり、けっこうな量の水分を靴は含んでしまう事になります。
当然、脱いだあとの靴は内部が湿った状態になり、保管環境が悪いとその湿気からカビが生えてくることもあります。
木製のシューキーパーであればシューキーパー自身がある程度の水分を吸って除湿してくれるので、カビを防ぎやすいというものです。
このようにシューキーパーって、革靴にとってはメリットも多いことがわかっていただけたかと思います。
シューキーパーを選ぶポイント
さて、それではどの様なシューキーパーを選べば良いのか。
シューキーパー最大の目的は履きジワを伸ばす事にあります。つまり、如何に履きジワを伸ばせる形状になっているのかが重要なのです。
具体的にはシューキーパーが、靴の形にしっかり沿っていることが望ましいです。革靴とシューキーパーにも相性があるので実際に入れてみながら確認してみましょう。
まずは靴の甲の部分にシューキーパーとの隙間がなく、ピッタリと沿っているのかを見ましょう。靴の甲は最も屈曲する場所なのでここの革を伸ばしてあげる必要があります。シューキーパーのサイズが大きいのは靴に入りませんが、小さいのはNGです。
そして、靴の親指と小指の付け根が張っているかを見ましょう。靴のサイドにシッカリとテンションがかかっているのか、靴を指で押してみれば確認できます。出来れば、シューキーパーはサイドをボルトの調整でテンションを変えられるものが良いです。
最後に、カカトの形がしっかり合っているのかを見ましょう。カカトの形が立体的に丸みを帯びていれば大体の革靴には合います。逆に靴に対してカカトが大きいものは注意が必要です。あまり、カカトの大きなシューキーパーを無理やり靴に入れてしまうと革が伸びて、パカパカと脱げやすい形状に変形してしまう可能性があります。
イロイロ言いましたが、実際に靴にシューキーパーを入れてみればわかるものばかりです。シューキーパーが入った状態で靴全体を押してみて凹んだり浮いてる箇所があれば、それは形もしくはサイズが合っていない証拠です。ぴったりサイズが合っているものを探してみましょう。
オススメのシューキーパー
それでは私が実際に使用しているシューキーパーをご紹介します。
「Sleipnir (スレイプニル) シダーシューツリー トラディショナルモデル」というものになります。
今までもいくつかのシューキーパーを試してきましたが、こちらは先程の機能的なオススメポイントを押さえつつも、見た目も良いバランスの取れたシューキーパーかなと思います。
ゴールドの加飾もあり、なかなかカッコ良いですよね。
このシューキーパーはシルエットが丸みのあるこちらの「トラディショナルモデル」と、細身の「ヨーロピアンモデル」の2タイプあり、靴により使い分けられるようになっています。
私はイギリス風の少しボテっとした靴をよく履くので丸みのあるトラディショナルモデルを選んでいます。
イタリア系などのワイズが細く、ロングノーズの靴を履かれる方はヨーロピアンモデルを選ぶと良いでしょう。
私は普段23.5cmの靴をよく履くので、シューキーパーのサイズは38(24cm)を使っています。小さいものは靴にテンションがかけられませんが、ワンサイズ程度大きいくらいであれば、だいたいの靴には入るかと思います。
ネット購入などが不安な方は東急ハンズ等に実物がありますので入れ比べてみるのも良いでしょう。
こちらのシューキーパーはレッドシダーという木材を使っており、購入後はすごく木の良い香りがします。見た目的にも無垢の木が雰囲気もあってカッコ良いです。
ダブルチューブという前後パーツを2つの棒により支えられており、ここがバネになっていて伸縮する構造になっています。
安価なモノは見た目はそこそこに出来ていますが、靴に入れる時の稼働部やバネの伸縮がイマイチ動きずらいこともあります。
こちらのスレイプニルは今まで5~6個は買っていますが、今のところそんな事象はないので品質面でも安心できます。
トラディショナルモデルは甲の部分にも高さがあるので、日本人の靴に向いているシルエットにもなっています。
以上。シューケアに欠かせないシューキーパーのご紹介でした。
私は基本的に所有する全ての靴にシューキーパーを入れるようにしています。つまり靴の足数分シューキーパーも所有しています。履かないときはずっと入れっぱななしにしている方が管理も楽ですからね。
実際、靴は履いている時間より、シューキーパーが入っている時間の方が長いです。出来るだけ足の形に合ったものを選び、靴を履いた時に快適になるようにしたいものです。
それでは、今日の記事はここまでです。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
また、次の記事でお会いしましょう。