ミリタリーアイテムというと、言うまでもなく軍隊で使用されていたものです。ファッションでは、フライトジャケットやモッズコート、カーゴパンツなんかが該当します。普通はカジュアルアイテムだと想像するでしょうし、その認識は間違っていません。
実はこのミリタリーアイテムとジャケットやスラックスなどに代表するドレスファッションは相性が良いことはご存知でしょうか?
アイテム同士のバランスがかけ離れ過ぎているので、似合わなそうに感じる方も多いでしょう。
しかもミリタリーアイテムって色もオリーブのものが多くて野暮ったい印象があったり、機能的な見た目のものが多いで、なかなかオシャレとはイメージしにくいかもしれません。
今回はこの相反するアイテム同士がなぜ相性が良いのか、その理由を解説していきたいと思います。
スーツの由来は軍服
ドレスファッションの中でも頂点といえる存在がスーツです。ビジネスシーンでも活用されますよね。
スーツは今でこそドレスファッションとして市民権を得ていますが起源をたどれば、軍服に由来するものなんです。
元々、軍服の上着は学ランの様に首までボタンが続くものが一般的でした。戦争が終わるとそのボタン全てとめずに、今のジャケットのラペルのようになったなんて話があります。
シングルスーツの場合、ボタンは真ん中のみ留めますよね。段帰り3つボタンはその名残りとして、上下にとめない飾りボタンがついていることからも伺えます。
などなど、少なからず軍服と関わりがあるのがスーツです。
他にもビジネスで良く使われるトレンチコートは兵士の寒冷地用装備でしたし、ダッフルコートは海兵の防寒服として使われていました。
このように始まりはミリタリーウェアだったものが、長い時を経てドレスアイテムという形に落とし込まれることはよくあることです。
そう聞くと、起源が一緒なのだから相性が良いのは当然なような気がしてきますね。
では実際にはどのようにコーディネートを組めば良いのか考えていきましょう。
大人がミリタリーを取り入れるには
ドレスとミリタリーの相性が良いからと無闇な組み合わせは出来ません。それは現在ミリタリーアイテムと認知されているものは間違いなくカジュアルアイテムだからです。
そのままミリタリーアイテムを休日コーディネートとして使ってしまうと大人らしく見せることは難しいです。
それではどのように組み合わせたら良いのか。
それは「ミリタリーアイテムはコーディネートに1つだけ」こちらを意識してみましょう。
アウター、インナー、ボトムスとコーディネートするとします。1つはミリタリーアイテムで、その他をドレスもしくはキレイめアイテムで考えるとバランスよく整います。
例えば、ミリタリーアウターを着たならインナーにテーラードジャケット、ボトムスはスラックスとか。大人らしさと男らさしさの2つをまとめ上げることが出来ます。
もちろん、このドレスとミリタリーの比率を逆にしても、キレイにまとめる上級者も存在します。絶対ではありませんが、ドレスやキレイめに対して、ミリタリー1つくらいのバランスが大人らしさを損なわなず、誰でも取り入れる範囲かと思います。
バブアーとジャケパンを合わせるとこんな感じ。
オリーブグリーンはカジュアルな色ですが、ネイビージャケットやグレースラックスはベーシックで何でも受け入れてくれるので、キレイな雰囲気にまとめれてるかなと思います。
バブアーのコーデュロイ襟は野暮ったさもありますが、首元の近くの白いドレスシャツがありキレイさを損ないません。
バブアーは正確には漁師の実用着が始まりですが、同じ生地が軍服に採用された経緯もあるので十分ミリタリーな要素があります。
今回の本筋とは若干違いますが、こんな感じでカジュアルな合わせをするときは注意が必要です。
モッズコートにロンT、デニムという合わせですが全てがカジュアルアイテムです。着方によっては子供っぽく見えてしまいがちです。
コーディネートのコツとして、ミリタリーアイテムとカジュアルアイテムを合わせるなら出来るだけキレイめなものを使うことです。
ロンTはシンプルな無地のものを、デニムも色落ちがあまりないもの、靴は革靴など出来るだけ、キレイめな要素を足してあげることでバランスを取りましょう。
これくらいなら、大人が着ても似合います。
あとは、ミリタリーアイテムを少しキレイめに寄せてやることもオススメです。
カーゴパンツなんだけど細身で少しキレイさを足してみたり。太めのカーゴパンツなんかはカジュアル感がかなり強く出るのでテーラードジャケットなどには合わせにくかったりします。
ミリタリーアイテムってオリーブやカーキのものが多いのでネイビーに色を変えてやるなんてのもあか抜けた感じになります。
アイテム自体を少しキレイめに振ってやることで相性を近づけるなんてのも面白いです。
ミリタリーアイテムの良さ
ミリタリーウェアはそれぞれに目的があり開発された服です。防寒、収納力、動きやすさなどなど、実用性も重視されています。
そのルーツや機能など知ると、男心をくすぐる要素がミリタリーアイテムにはあります。
あの生地はこんな機能がある。このディティールには風や雨を防ぐ意味がある。第一次世界大戦で◯◯兵が着ていた、なんてネタが尽きません。
そんな服たちを普段のファッションに落とし込んでやることも楽しみの1つです。
やっぱりテンションの上がる服は着てきて気持ちいいものですからね。
それでは、今日の記事はここまでです。
今日も最後まで読んでいただきありがとうございます。
また、次の記事でお会いしましょう。